立体型・4層以上のマスク使用のすすめ
2021年夏・感染拡大が収まる気配のない新型コロナウイルスですが、その変異株・デルタ株は水痘なみの感染力という発表がアメリカ疾病センター(CDC)からなされました。水痘は水ぼうそう・ヘルペスウイルスで「空気感染」するウイルスです。
やはり新型コロナウイルスも、空気感染しているものとして対策を考え直す必要があります。
日本はいまだに「手を洗いましょう」「うがいしましょう」「三密を回避しましょう」と政府がアナウンスしていて周回遅れにも程があります。
本当はすぐにでも空気感染への注意喚起にアナウンスを変えなくてはいけないはずですが、オリンピック・パラリンピックや、選挙で頭がいっぱいなのか、今までの対応がうまくいっていると印象づけ批判を避けたいのか、ワクチンだけでうまくいくと楽観しているのか、そもそも空気感染と接触感染の違いが理解できてないのか、アナウンスを変える気配が全くありません。
空気感染だと「手洗い」も「手指消毒」もあまり意味がありません。密でないほうがいいのは間違いないのですが、例えその場に人がいなくても、ウイルスが空気中を漂って数時間は死滅しませんから、人のいたところなら漂うウイルスを吸い込んで感染する危険性は高いです。
ウイルスを含む粒子は2m以上浮遊しますから、ソーシャルディスタンスもアクリル板も、恐らくあまり意味がありません。
マスクでも空気感染は完全に防ぐことはできないかもしれません。ですので一番の対策は「外に出ない」ということになります。
社会全体としては外出制限をしてロックダウンするか、それが無理というなら「人との接触をできるだけ無くす」「人の集まりを限りなくゼロにする」ということを、徹底的にアナウンスして社会全体で取り組んでいく必要があります。
個人としては、空気感染に対して完全な防護策とはいえませんが、医療用に近い四層以上の立体型・高機能マスクを使うのが良いのではと考えてます。
自分も色々試している最中ですが、使ってみて良いかもと思ったものを紹介しておきます。
なお、商品は全てAmazonのリンクになります。
KN95
空気感染用の医療用マスクはアメリカのN95が有名ですが、これはKN95。中国で開発された5層構造の立体型マスクです。
N95の方も試しに取り寄せて使ってみたのですが、かなりの密閉感でその分安心ではあるのですが、夏の暑い中、外で動き回って使用するには酸欠や熱中症の不安がありちょっと厳しい気がしています。
KN95はN95の廉価版という印象で、N95よりは息苦しさがありません。その分、防護能力はN95に及ばないかもしれませんが、外で使用するにはこのあたりが使いやすいのではないかと思います。
値段はAmazonで2680円/20枚で、一枚あたり134円です。
なお基本マスクは使い捨てが望ましいですが、コストが気になる場合のマスクの再利用方法については、後で書いてみます。
KF94
KF94は韓国で開発された立体型マスクで、メディアなどでも取り上げられてました。
通常の不織布マスクより厚い四層構造で、それにも関わらず口の周りに空間ができる構造のため、息苦しくないと評判です。
使用したところ厚みがN95やKN95に比べると若干心もとない印象がありますが、息苦しくなく、KN95より安価で使いやすいかもしれません。
また厚みが薄い分、2重マスクにして補強する使い方もあるかもしれません。
価格は1858円/20枚で1枚あたり92円ですが、50枚で3620円で1枚あたり72円。
100枚で1枚あたり66円(6641円)と安くなり、コストを抑えられるのも良いです。
最初は少ない枚数で試して自分に合ってそうだとわかれば、次回多めに頼んでも良いかもしれません。
最初のKN95は10枚ごとに袋に入ってましたが、この商品は一枚一枚の個別包装になっており携帯するのは便利です。
ただその分、匂いが若干きつめな気がします。
マスクので肌荒れしてしまう人、匂いが気になる方は、開封して使用前に日光と風に干しておくと化学物質が飛んで少し良いかもしれません。
立体型マスクの注意点
顔にしっかり密着させること
立体型のマスクの注意点として、通常のマスクと違い皮膚全体に密着して支えるわけではない分ズレやすい、という弱点があります。つまりきちんと装着しないと効果が落ちてしまう恐れがあるのです。
ですので紐の長さを調節し、マスクが顔にしっかり密着してズレないようにする必要があります。
マスククリップを使う
マスクの紐に取り付けて、耳ではなく後頭部・うなじのあたりでとめるためのクリップです。
左側の丸い部分に紐の片方をつけ、反対側の紐を右側のフックにひっかけるようにします。
カギ状のフックが二か所あるので紐のきつさを調節できます。
実はアメリカのN95マスクが耳にかけるのではなく、上下で後頭部にとめるようになっており、つけ方が難しいのですが耳にかけるマスクより密着力が高いです。
このクリップどめも同じように後頭部に紐を伸ばしてとめるため密着力が高くなり、慣れると結ぶより手軽なのでおすすめです。
鼻のワイヤーを顔にしっかりフィットさせる
もう一つ大切なのはマスクについている「鼻のワイヤー」を鼻と顔に合わせて折ったり曲げたりして、顔に隙間なくしっかり密着させることです。
これをしないと鼻と目の下に隙間ができてしまい、そこからウイルスが侵入してしまいます。
マスクの再利用について
基本、衛生面から使い捨てが望ましいマスクですが、割高な高機能マスク使い捨てにするのに抵抗があり、高機能マスク使用に二の足を踏んでしまうという人向けに、再利用についても書いておきます。
まず不織布フィルターの性質上、濡らすのは厳禁です。フィルターがダメになって防護効果が無くなります。アルコールの消毒スプレーもNGです。
コロナ発生当初のマスク不足の時には、水に濡らさないよう電気のジャーで加熱するという方法も考案されていたようですが、なかなか手間です。電子レンジでの加熱は鼻のワイヤーが金属なのでレンジの電波が反射し、発火して火災の危険があるため厳禁です。
そうなると一番手軽で現実的な方法は、マスクの天日干しということになるかもしれません。
恐らく夏場は2・3回も使えば、マスクがダメになってしまうと思うので、1回使ったら干して休ませ、新しいものを2・3枚使って、2・3日干したものを使うという風にすればよいのではないでしょうか。