冷えとり靴下について

足先の「冷え」が身体の機能を落としてしまうので、冷えとり用の靴下を重ね履きして、足先をできるだけ温かい状態にしておくのが冷えとり健康法の特徴です。

もともと冷えとり健康法では、シルク(絹)と、コットン(木綿)100%の靴下を交互に重ね履きするのが基本のやり方です。

なぜシルク(絹)と、コットン(木綿)かというと、絹は温める「陽」の性質と、体内の病毒を吸い出すデトックスの性質に優れていて、コットン(木綿)は、シルク(絹)の耐久面での弱さと、排毒の面でこれを補う。

シルク(絹)だけ重ねるより、異なる素材を挟んだ方が毒を外に出す働きが良くなる、と考えられたからです。

また、素足に近い靴下2~3枚は「5本指の靴下」をはきます。指の間からも汗や老廃物・毒素が出ていくため、足指全体を覆い温めるためです。

しかし、近年では最初から、絹と綿を合わせてある冷え取り靴下も多く、それなら最初から素材を気にせず、重ねるだけでよく使いやすいです。

また個人的におすすめなのは、間にウール100%の靴下を重ねる方法で、冬場は特に少な目の枚数でも暖かくなります。

自分が使っている冷えとり靴下 

自分が使っているのは、大法紡績さんという会社の「絹木綿(きぬもめん)」という靴下です。肌面が絹・表面が綿の2重編みの靴下で、丈夫で通常の靴下に近い履き心地です。

サイズはMとLで、五本指と先丸(普通の靴下の形)とがあります。

インナーといって、肌に接する用の靴下からはきます。

自分の足は、割と小さいほうなのでMでいいのですが、ゆったり履きたいので丈の長いLサイズも使っています。

あとはウール100%の冷え取り重ね履き用の靴下も購入しています。こちらは「生活絹」という最初からある冷え取り靴下の商品です。

どちらもインターネットショップで注文できます。

◇枚数について

重ねれば重ねるほど、温めと排毒作用が強まるともいわれていますが、ビギナーの方は、最初は3枚~4枚位からはじめられると良いと思います。

寝ている時も履いたまま

排毒作用が最も活発で、自然治癒力が高まるのが就寝時です。そのため寝ている時も冷えとり靴下をはいて寝ます。

特に冬場は、寝ている間に足先が冷えず、身体の疲労の回復が違ってきます。

また冬場は湯たんぽを入れたり、ズボン下を履くと下半身が温まります。

◇靴について

靴下を多く重ねると、今までの靴だと足が入らなくなります。3枚重ねくらいだと、何とかはけることもありますが、もう少し重ねるとなると、やはりいつもより大きな靴が必要です。(3~4枚重ねで1cmほど大き目の靴)

◇めんげん=好転反応とは

冷えとりをはじめると、東洋医学の用語で「めんげん」が起こる事があります。これは別名・好転反応といって、病気や不調が良くなる過程で、一時的に症状が出たり、だるくなったり、眠たくなったりと、心身に起こる様々な変化の事です。

比較的よくある「めんげん」の例としては「足指が痛む」「ピリピリする」や「靴下に染みや穴ができた」というものです。

吸い出された毒によっては、一枚目に穴や染みができることもありますし、一番外の靴下に穴が開くこともあります。また、空いた箇所によって、どこの内臓の毒が出たかが、おおよそわかるとも言われています。

詳しくは、考案者の進藤義春氏の冷えとり健康法に関する書籍に詳しいです。

冷えとり・排毒時の感覚
冷えとり靴下にあいた穴

◇その他、化学繊維について

靴下以外にも特に、肌に直接触れる服は、ポリエステルやレーヨン等の化学繊維を避けると良いと思います。

化学繊維はからだの毒素を吸ってくれません。また、皮膚表面で毒素を止めてしまい、かぶれたり、かゆくなったりします。(これを“化繊焼け”と言います)

また冬季に人気のヒートタイプの肌着なども、化学繊維で作られているものが多く、肌に密着してしめつけるため、排毒の観点からはかなりのマイナスです。

特に、肌が荒れやすい方や、アトピー性皮膚炎の方は、皮膚からの排毒を妨げないよう、絹・綿・毛の素材100%の衣服を選ぶとよいでしょう。